PCでもスマホでも端末を問わずに使えるGoogleカレンダーですが、カレンダーを複数作ることができます。
僕の場合は
- 個人的なスケジュール用
- 仕事のスケジュール用
- ライフログ用(何時から何時まで寝たとか)
- 家族(妻)と共用(保育園のイベントとか)
と分けて使っています。
カレンダー単位で色分けができるのでぱっと見で分かりやすく、家族共用のカレンダーを選んでスケジュールを登録すれば、妻のスマホとも同期して瞬時に共有できたりします。
また2018年4月26日よりGmailのデザインが新しくなり、Gmailの画面から直接Googleカレンダーを表示・登録できるようになりました。
関連記事 Gmailの画面から一瞬でカレンダーを表示・登録できるのが思った以上に便利だった
カレンダーの登録がとってもスムーズになったのですが、スケジュールを登録する際に「どのカレンダーに登録するか」の選択ができず、デフォルト(標準)のカレンダーに登録されてしまいます。
僕の場合は「個人用カレンダー」がデフォルトなので、仕事用もライフログ用もすべて「個人用カレンダー」に登録されます。
そこで、シンプルに複数のカレンダーを1つにまとめて、Gmailの画面上でカレンダー操作も完結させることにしました。(家族共用は残しましたが)
今回はカレンダーの集約方法と、途中でエラーが発生したのでその解決方法をご紹介します。
カレンダーの統合方法
順番としては
- 統合する元(統合後に削除したい)のカレンダーのデータを出力する
- 統合する先のカレンダーにデータを吸い上げる
- 統合する元のカレンダーを削除する
となります。
統合する元のカレンダーのデータを出力する
Googleカレンダーの画面で、右上の歯車 > 設定 と進みます。
画面の左に作成済のカレンダーが表示されます。
その中から統合する元(統合後に削除する)のカレンダーを選択します。
今回は「仕事」を削除して「メイン」に統合したいので、「仕事」を選択します。
「仕事」カレンダーのデータをいったん取り出すため、カレンダーの設定にあるカレンダーをエクスポートをクリックします。
カレンダーデータがファイルとして出力されるので、デスクトップなど好きな場所に保管します。
zipという圧縮ファイルになっているので、右クリック > すべて展開 で中身を取り出します。
そのまま展開をクリックします。
zipの付いていないフォルダが作成され、中に○○.icsというファイルが入っています。
この中に「仕事」カレンダーのすべてのデータが入っています。
統合する先のカレンダーにデータを吸い上げる
続いてメニューからインポート/エクスポートをクリックします。
パソコンからファイルを選択 をクリックして、先程取得した○○.icsファイルを選択します。
ファイルがセットされるので、統合する先のカレンダーを選択してからインポートをクリックします。
今回は「仕事」を削除して「メイン」に統合したいので、「メイン」を選択します。
「仕事」カレンダーのデータが「メイン」に統合されました。
※もしインポートの際にエラーが出てしまった場合は、下の方に書いてあるエラー対策を試してみてください。
統合する元のカレンダーを削除する
無事に統合されたら、不要となった「仕事」カレンダーを削除します。
再び「仕事」を選択して、一番下のカレンダーの削除のところにある削除をクリックします。
確認メッセージが出るので完全に削除をクリックします。
以上でカレンダーの統合は完了です。
「インポートしようとしたファイルはサイズが大きすぎます。」または「このファイルをインポートできませんでした。数分後にもう一度お試しください」というエラーが発生した場合
ファイルサイズが1MBを超えている、またはカレンダーデータの件数が2000件を超えている場合、上記のエラーが表示されます。
これは通常、ファイルが大きすぎる場合に発生します。Google カレンダーは 1 MB 以下のファイルに対応しています。
ファイルが大きすぎる場合は、元のアプリケーションから書き出す期間を短くしてください。CSV または ICAL コードを手動で編集することに抵抗がなければ、ファイルをより小さいファイルに分割することもできます。
僕の場合は9.6MBありました。
このファイルを分割すればエラーなくインポートできるようになります。
カレンダーファイルの中身を覗いてみる
まずはメモ帳を開いてください。
そしてカレンダーファイルをメモ帳にドラッグ&ドロップします。
↓
現在カーソルがある位置の行数を表示するため、メモ帳の 表示 > ステータスバー を選択します。
メモ帳の下の方に「現在位置の行数」が表示されるようになります。
カレンダーファイルの編集ルール
1行目から適当なところまでを切り取って1ファイルにして・・・と分割してもエラーになります。
カレンダーファイルには編集ルールがあるからです。
カレンダーファイルは次のように<ヘッダー><データ><フッター>と3つのグループで構成されていて、1ファイルごとにこの構成を崩さないように編集していきます。
<ヘッダー>
BEGIN:VCALENDAR ~ BEGIN:VEVENT の手前まで |
<データ>
BEGIN:VEVENT (予定の詳細) END:VEVENT BEGIN:VEVENT (予定の詳細) END:VEVENT ・ ・ ・ |
<フッター>
END:VCALENDAR |
まずは<ヘッダー>がどこまでかを見つけます。
ファイルの先頭に戻って、上から順に「BEGIN:VEVENT」という文字を探します。
先頭から「BEGIN:VEVENT」の1行手前までが<ヘッダー>になります。
続いて<データ>を見ていきます。
「BEGIN:VEVENT」から「END:VEVENT」までが<データ>であり、予定1つ分のまとまりになります。
「END:VEVENT」のすぐ後にまた「BEGIN:VEVENT」があるのは、2つめの予定のまとまりが始まることを意味しています。
BEGIN:VEVENT
(1つ目の予定の詳細)
END:VEVENT
BEGIN:VEVENT
(2つ目の予定の詳細)
END:VEVENT
・
・
・
この1つ1つの予定のまとまり全体で<データ>となります。
最後に<フッター>を確認します。
一番下までスクロールして「END:VCALENDAR」という文字を見つけます。
この最後の1行が<フッター>です。
これで<ヘッダー><データ><フッター>と3つのグループが確認できました。
カレンダーファイルを分割する
ここからいよいよファイルを分割していきます。
<ヘッダー><データ><フッター>と3つのグループの中で、いじっていいのは<データ>だけです。
それでは具体的に<データ>を編集していきます。
まずはもう一つ新しくメモ帳を開いて、<データ>部分だけ切り取って貼り付けます。
元のメモ帳には<ヘッダー>と<フッター>だけが残ります。
この状態で ファイル > 上書き保存 してください。
ここから分割の1ファイル目を作ります。
<データ>部分だけを貼り付けたメモ帳の先頭から28000行までを選択して行を切り取ります。
編集 > 次へ移動 を選んで28000と入力すると簡単に移動できます。
このときの注意点として
BEGIN:VEVENT
(予定の詳細)
END:VEVENT
の予定データの1まとまりを崩さないように切り取ります。
切り取ったら<ヘッダー><フッター>のメモ帳に貼り付けます。
貼り付ける位置は<ヘッダー>と<フッター>の間です。
↓
貼り付けたら、ファイル > 名前を付けて保存 で「1つ目」など適当に名前を付けて保存します。
このとき拡張子(ファイル名の後ろにつく .○○ の部分)は「.ics」と書いて保存します。
ちなみになぜ28000行なのかというと、予定データの1まとまりは基本的に14行となっているため、最大2000件に収めるとなると 14 × 2000 = 28000 となるためです。
また28000行であれば大抵は「1ファイル1MB以下」の基準もクリアできるかと思います。
以上で1つ目の分割ファイル作成が完了しました。
- ファイルサイズは1MB以下
- カレンダーデータは2000件以下
- <ヘッダー><データ><フッター>の構成
の3点をクリアしていればOKです。
続いて2つ目の分割ファイルを作成します。
再び<データ>部分だけを貼り付けたメモ帳の先頭から28000行までを選択して行を切り取ります。
ヘッダーとフッターだけのメモ帳を開き直して、切り取った28000行を貼り付けます。
そして ファイル > 名前を付けて保存 から「2つ目.ics」という名前で保存します。
3つ目の分割ファイル以降も同じ要領で、<データ>部分だけを貼り付けたメモ帳が空っぽになるまで繰り返します。
あとは分割ファイルを1つずつインポートしていけばOKです。
以上、お疲れ様でした。
※本記事内の画面キャプチャはGoogleカレンダー|Google LLCより引用
コメント
初めまして。
こちらの記事のおかげで、Outlook予定表からGoogleカレンダーへ予定をインポートすることができました。ファイルが1MBを超えるとインポートできないということも知らず、分割する方法も分からなかった私にとって最高の記事でした。
ありがとうございました。本当に助かりました!
yuki さま
ご丁寧にコメントいただきありがとうございます。
経験談がお役に立てて良かったです^^