- 事業と私用の2つのサイフを持ち歩きたくない
- チャージや後払いしたときの経理ソフトの2度入力が面倒
- もっと簡単でシンプルな会計方法はないの?
そんなあなたに読んでもらいたい記事です。
- すべてポケットマネー扱いにすると会計が簡単になる
- ポケットマネーの出し入れは「事業主勘定」を使う
個人事業主になって約1年が経ち、日々の経理作業は1日1分ほどに落ち着きました。
事業用のサイフは持たず、事業関係の買い物はなるべくカードや電子マネーで買ってますが、経理ソフトへの入力は1回で済ませています。
今回は個人事業主の専用ワザ「ポケットマネー」を使った会計をシンプルにする方法をご紹介します。
経理作業を時短できますので、3分ほどお付き合いください。
すべてポケットマネー扱いにすると会計が簡単になる
個人事業主のサイフは1つで十分
個人事業主は事業とプライベートがわりと一体化しているので、お金を明確に分けて管理するのが難しいです。
そこで、事業とプライベートそれぞれでサイフを分けるのは止めて、ポケットマネー1箇所で管理すると会計がシンプルになります。
たとえばネクタイ(事業)と食料品(プライベート)の2つの買い物を例として見てみます。
事業・プライベートでサイフを分けた場合
- 売上金を事業のサイフに入れる
- 事業のサイフからネクタイを買う
- 売上金をプライベートのサイフに入れる
- プライベートのサイフから食料品を買う
事業関係のお金は3回動くので、経理ソフトにも3回入力することになります。
※1~3は経理ソフトに、4は家計簿に入力します。
しかも事業のサイフを用意すると、中にいくら小銭が入っているかの残高も経理ソフトで管理しないといけません。
サイフを分けずにポケットマネーを使った場合
- 売上金をポケット(普段使いのサイフ)に入れる
- ポケットマネーからネクタイを買う
- ポケットマネーから食料品を買う
サイフが1つだと、経理ソフトへの入力も2回に減ります。
持ち歩くのもプライベートのサイフ1つなのでかさばらず、サイフの中身の残高管理も不要です。
クレカや電子マネーも会計ソフトに1回入力
クレジットカード・電子マネーも事業専用のものは用意せず、プライベートで使っているものをそのまま事業で使えばOKです。
事業用のSuicaを用意した場合
- 売上金を事業のサイフに入れる
- 事業のサイフから残高チャージする
- チャージしたSuicaで電車に乗る
3回お金が動いているので、経理ソフトも3回入力します。
また、Suicaの残高は事業用のお金でチャージしてますので、経理ソフトで残高管理も必要になります。
プライベートのSuicaを事業で併用した場合
- チャージしたSuicaで電車に乗る
いきなり電車に乗ってしまいますが、もちろん事前に残高をチャージしています。
でも事業用のSuicaではないので残高管理の対象外となり、チャージしても経理ソフトに入力する必要はありません。
さらに経理上は「事業で電車賃を払った」ことが重要であって、Suicaで乗っても現金できっぷを買っても、お金の出どこはポケットマネー1択となり区別不要です。
シンプルな会計の方が納税ミスも起きない
このようにお金をポケットマネーにまとめると、帳簿がシンプルになります。
反面、きっちり経理してます感はなくなるので、税務署から目をつけられるという意見もネット上では見受けられます。
ですが、経理処理の目的は「売上と経費を計算してきっちり納税すること」だと思うので、むしろ過程をシンプルにして計算ミスも起こりにくい方が税務署的にもよいのではと個人的には思います。
ポケットマネーの出し入れは「事業主勘定」を使う
ポケットマネーを使うと会計が楽になると書きましたが、経理ソフトには「ポケットマネー」という項目はありません。
ではどうやって入力するのかというと、「事業のお金」と「プライベートのお金」の橋渡しとなる『事業主勘定』を使います。
事業のお金 → プライベートのお金 の流れ
たとえば、個人事業主の生活費(プライベートなお金)はどこから受け取るかというと、基本的には売上(事業のお金)からになります。
これを経理ソフトに入力するとこうなります。
(借方) 事業主貸 ○○円 / (貸方) 普通預金 ○○円
※右から左にお金が移動します。
この左側の「事業主貸」はポケットマネーのことで、事業の口座からポケットマネーにお金を下ろしたという意味合いです。
会社で例えると、会社から社員に給料を支払うイメージですね。
プライベートのお金 → 事業のお金 の流れ
一方、プライベートのSuicaで電車に乗って、事業の打ち合わせに行った場合はこんな感じです。
(借方) 旅費交通費 ○○円 / (貸方) 事業主借 ○○円
※右から左にお金が移動します。
右側の「事業主借」もポケットマネーのことで、ポケットマネーから事業の電車代を支払ったという意味合いです。
社員が電車代をいったん肩代わりして、あとで小口精算で会社に請求するイメージですね。
このように
- 事業主貸(事業から主へお金を貸す)
- 事業主借(主から事業へお金を借りる)
という2つの勘定科目を使えば、ポケットマネーの出入りを表現することができます。
まとめ
- 事業とプライベートでサイフを分けず、ポケットマネーにまとめると経理入力が簡単
- クレジットカードや電子マネーも事業専用では用意しない
- 経理入力では事業主貸/事業主借をつかう
ちょっと分かりにくかったかもしれませんが、なるべく事業専用のものは用意しないで、プライベートのを使い回すのがポイントです。
会計などの事務作業は可能なかぎりミニマルにして、本業に注力していきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント
現金の流れに振り回されてます。
クレジットカードや電子マネーが好きで
ドンドン増えてしまいました。
まだまだ増える気配がーーー。
家計簿記入が簡単になるようにしてるつもりが
ドンドン複雑にしてる自分がいます。
簡単家計簿付けーーーなんて夢なんでしょうか?
夫に渡す小遣いはスマホ決済や電子マネーにしたら少し楽になった気がします。
ひかりさま
いつもコメントありがとうございます。
カードや電子マネー、さらに○○Payまで、どんどん出てきますね。
かつて僕も「カード入会でいつも2%引き」などを見ては申し込んでました。
数が増えてもMoneyForwardなど自動家計簿で問題なしと思ってましたが、たまに連携の再登録が必要だったりで、やっぱり手間は消えませんね^^;
おこづかいがキャッシュレスなんて先進的ですね!
現金が無い世界になりつつあるのは良いなーと期待しています。